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第14回多摩川子ども環境シンポジウム
​(Web開催)

~Withコロナの時代、きみもユーチューバーになろう!~

 例年、多摩川流域の子どもたちが集まって交流する「多摩川子ども環境シンポジウム」ですが、昨年度同様、今年度も3密を避けるため、Web開催とします。多摩川流域在住の小~中学生が、多摩川の環境や文化・歴史等について学んだことや調べたことをYouTube動画で発表します。ぜひご覧ください♪

​2021年12月6日

【2021年12月14日追記】 

 当フォーラムの細野会長からメッセージが届きました。あわせて、元青梅市立友田小学校長で隅内教育研究所の隅内所長から各発表への講評をいただきました。ページの最後には講評のまとめを掲載しています。

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水生昆虫詳しく調べた大賞

エントリーNo.1

水生昆虫さがし
小学校2年(世田谷区)
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講 評

 研究は「変だ、おかしい、不思議だな」という素朴な疑問から始まります。発表者は、釣りの経験があり、釣りの餌になる川虫から水生昆虫を調べてみようと思いました。研究の視点、方法がしっかりしています。水生昆虫には、恐竜(2億5000万年前から6600万年前)より前からこの地球上に生息していた種類があるんですね!驚きです。水生昆虫といえば、ゲンゴロウやタガメが有名ですが、それだけではありません。水生昆虫の流水性と止水性の違いは大人でもわかる方は少数でしょう。カゲロウ・カワゲラ・トビケラ・ヤゴの4種について具体的に実際に川に行き個体を捕まえたことも素晴らしいことです。

残堀旧水路探求大賞

エントリーNo.2

残堀川旧水路
中学校1年(立川市)
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講 評

 自分の身近な地域を調べることは大切なことです。発表者は、第12回多摩川子ども環境シンポジウムの研究発表「川を調べる楽しさ」で残堀川の研究をしています。その時に気づいた疑問について調べることが動機となっています。今は、インターネットが普及し、調べものも現地に行かずたくさんのことが調べられます。しかし、やはり現地に実際行くことでしかわからないことがあります。発表者は現地に行き新しい発見をしています。大昔には立川断層に沿って流れていたこと、江戸時代には玉川上水の助水として使われていたこと、現在は堀のようになっていたり、暗渠(あんきょ:地下に設けられていて外からはわからない水溝)となっていたりする所もあることがわかりました。

自作筏(いかだ)で川下りチャレンジ大賞

エントリーNo.3

自作筏で川下りin多摩川
​小学校5年(青梅市)
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講 評

 発表者は青梅でも自然の豊かな小曾木地区に住んでいます。ここには筏(いかだ)の材料の竹もたくさん生えております。筏を作って川下りに挑戦する勇気、チャレンジ精神に感動を覚えます。実際に竹を切り、筏を作るのは大変な作業であったと思います。発表者は多摩川で川下りをしていて、多摩川が昔よりきれいになったことにも気づき、これからもきれいにしていく努力の大切さを自覚しています。また、自作筏で川下り大会をしてはと提案しています。コロナ禍が終息して、自作筏川下り大会が多摩川で開催できるといいですね。楽しみにしています。

玉川上水研究大賞

エントリーNo.4

玉川上水について調べてみました。
小学校4年、1年(青梅市)
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講 評

 玉川上水については、小学校では4年生で学びます。発表者は小学校の社会の教科書、NHKのブラタモリでの玉川上水の放送で調べ、実際に現地調査を行いました。川について調べるのには現地調査が欠かせません。青梅の隣が羽村ですので羽村には玉川上水の取水堰があります。玉川上水は、江戸時代に幕府が江戸の住民の飲み水として工事を玉川兄弟に命じて作らせたものです。370年以上前に作られたものが現在でも使われていることに驚きを感じます。発表者は江戸時代の技術(投渡堰:なげわたしせき)について調べ感動しています。発見の驚きと感動は研究には欠かせません。次の課題(四谷大木戸について調べる。)も見つかりました。次の研究も楽しみです。

 
 
 
 
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講評まとめ

 今年度も新型コロナ感染症のためYouTubeでの発表になりました。昨年度は5つの研究発表がありましたが、今年は一つ減って4つの研究発表です。コロナ禍ですが、今回の4つの研究はどれも素晴らしいものです。

 研究は日常の何気ないものや学習に対する「何だろう、不思議だな」という素朴な疑問が出発点です。著名な数学者である広中平祐氏は、著書である「学問の発見」の中で次のようなエピソードを語っています。

 子どもの頃「なんだろう、不思議だな」と思ったことを何でもお母さんに聞きました。お母さんは、「どうしてじゃろうなー。」と言って、いっしょに調べたり、村一番の物知りのお寺の和尚さんのところにいっしょに行き聞いてくれたりしました。子ども心に「疑問を調べることはよいことなんだと思いました。」と書かれています。

 ご家族や先生方等が子どもたちの素朴な疑問に寄り添ってくださることによって、「何だろう、不思議だな」と思ったことを調べる探求心が育ちます。こうして自ら調べた経験が子どもたちを成長させるのです。

 来年度こそ、新型コロナ感染が終息し、実際の会場で発表できる日常が戻ってくることを願っております。ありがとうございました。

2021年12月10日

隅内教育研究所 所長 隅内利之