第13回多摩川子ども環境シンポジウム

第13回多摩川子ども環境シンポジウム
​(WEB開催)

~Withコロナの時代、きみもユーチューバーになろう!~

 例年、多摩川流域の子どもたちが集まって交流する「多摩川子ども環境シンポジウム」ですが、今年は3密を避けるため、WEB開催とします。多摩川流域在住の小~中学生が、多摩川の環境や文化・歴史等について学んだことや調べたことをYouTube動画で発表します。ぜひご覧ください♪

【2020年12月11日追記】

​ 当フォーラムの細野会長からメッセージが届きました。あわせて、元青梅市立友田小学校長で隅内教育研究所の隅内所長から各発表への講評をいただきました。ページの最後には講評のまとめを掲載しています。

会長メッセージ
 
第13回多摩川子ども環境シンポジウム

多摩川の丸太流し歴史大賞

エントリーNo.1

多摩川の丸太流しについてみてみた!
小学校5年(昭島市)
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講 評

江戸時代に、多摩川上流、奥多摩や青梅の山々の木々が丸太に組まれて多摩川を運ばれていったことを調べた研究です。丸太のいかだは4日間かけて今の大田区あたりに運ばれました。いかだの組み方や大きさなど詳しく調べたことは素晴らしいと思います。研究には動機が必要であり、研究方法、研究経過、新しい発見があります。発表者は歴史に興味があり調べてみようと思ったと語っています。多摩川の研究は単なる文献を調べることではなくフィールドワークが大切です。(注)

新型コロナ感染がなければ奥多摩や青梅の山々、羽村の堰等現地に行き実際に調べられたことでしょう。新型コロナの感染が収束したらぜひ現地に行くことを勧めます。

ライフジャケット大賞

エントリーNo.2

ライフジャケットを使っていますか?
小学校5年(青梅市)
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講 評

研究発表者は、川遊びに参加して、実際にライフジャケットを着た経験があります。経験がなければこのテーマは思いつかないはずです。また、ライフジャケットを着けずに水の事故にあったニュースからもライフジャケットの必要性を感じたことでしょう。楽しい川遊びを安全に行うにはライフジャケットは必須です。どんなに泳ぎ上手でも急流には勝てません。山ちゃんこと山崎充哲さん(美しい多摩川フォーラム役員、ふれあい移動水族館館長)は、ご自分でライフジャケットをたくさん持っています。川遊びの講師でいかれるときは、川遊びに参加する参加者にライフジャケットを貸し出します。今までにライフジャケットについて研究した事例はありません。この研究でライフジャケットが普及することを願っています。

魚道博士大賞

エントリーNo.3

【超入門編!】多摩川の魚道について調べてみた
​小学校6年(立川市)
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講 評

この研究は研究の動機がしっかりしていて、研究の目的、進め方等申し分ありません。魚道についてのアンケート(大人22名、子供35名、計57名)をしっかりとり、現地を訪れしっかりと魚道を調べています。野外科学では、フィールドワークが欠かせません。(注)

調べた魚道は4種類あり、それぞれについて自分で図を描き、丁寧にその魚道の特徴を説明しています。この発表を見た人は魚道についてよく理解できたでしょう。最後に次の研究の課題も提示しています。次の研究の発表が楽しみです。

多摩川ヤマメアングラー大賞

エントリーNo.4

多摩川でヤマメアングラーへの道
小学校4年(世田谷区)
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講 評

釣りが好きでヤマメに魅せられ、ヤマメを追ってヤマメの研究をしたのですね。

アングラーとは釣り人を指します。フィッシャーマンは漁師のことです。

研究の動機は、「ヤマメのカッコよさを知ったことです。」と発表しているように、子供らしい動機です。ヤマメの生態を調べに淡水魚水族館に行き、幻のヤマメがいることが分かり、神奈川県にある内水面研究所まで行き担当者からお話を聞く行動力があります。そこで現在ヤマメは、在来種が減りほとんどが養殖であること等知るとともに、ヤマメのえさについても知識を得たのです。ヤマメの産卵については山崎充哲さん(美しい多摩川フォーラム役員、ふれあい移動水族館館長)から情報を得て、紅葉の頃の神戸岩に実際に行き観察したことは素晴らしいことです。1回目は時期が早くて失敗して2回目に挑戦しています。自然を相手にしている研究では根気が大事です。最後のまとめもいいですね。

マインクラフト多摩川大賞

エントリーNo.5

マインクラフトで「たま川」を作りました。-川遊び体験をパソコンでー
小学校3年(青梅市)
隅内.png

講 評

この研究は河辺川原での体験活動がもとになった研究です。新型コロナの感染が世界中に広がらなければ、今年もバーチャルでなく実体験ができました。ガサガサ池では魚のつかみ取り体験ができました。昨年は台風で多摩川も水かさが増し、すべてが水に飲まれて、川の様子も変わっていました。今回その場所に実際に行き様子を見てきました。この後、パソコンでマインクラフトというパソコンソフトを使い河辺付近の多摩川とガサガサ池を再現したのです。河辺川原に出かけたことがない人も、このマインクラフトを見れば興味が湧くと思います。昔では考えられない研究です。

来年は、新型コロナの感染が収束し、実際の体験ができるといいですね。

 
 
 
 
 
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講評まとめ

今回発表された5つの研究は、それぞれ個性的な研究であり、素晴らしいものです。新型コロナ感染のためユ-チュ-ブでの発表となりました。しかし、エントリ-した5つの研究はそれぞれに価値のある、見ていて楽しくなる研究です。みんな素敵なユーチューバーです。5分間にまとめるには苦労もあったと思います。また、一人でできないところは家族や先生方等様々な方の協力があったことでしょう。来年度は新型コロナ感染が収束し、実際の会場にて発表できることを願っております。ありがとうございました。

2020年12月10日

隅内教育研究所 所長 隅内利之

注:フィールドワーク(: field work)は、ある調査対象について学術研究をする際に、そのテーマに即した場所(現地)を実際に訪れ、その対象を直接観察し、関係者には聞き取り調査やアンケート調査を行い、そして現地での史料資料の採取を行うなど、学術的に客観的な成果を挙げるための調査技法である。